東信州次世代イノベーションセンター

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上田千曲高校からの就職情報提供セミナー 3/2開催

2023.03.23 掲載

■日 時 2023年3月2日(木)15:00~16:30

■会 場 オンライン形式(zoom)

■内 容 上田千曲高校様からの学校紹介、最近の就職状況・インターンシップ状況等の説明及び、情報交換・意見交換・質疑応答

 

 


 

 

地域企業様の人材不足は顕著になっており、高卒採用も難しくなっている現状があります。

それは『人材不足が経営課題の一つになっており、今後は高卒採用に注力していきたい。』等々、企業様の参加動機からも伺えます。

今回上田千曲高校様にご協力いただき、学校側との調整のうえ急遽の開催となりましたが、予想を上回る90名以上の企業の方にお申込みいただきました。ご説明いただきましたのは、上田千曲高校進路担当の葉勢森先生。翌日には卒業式を控え、お忙しい中ご対応いただきました。

また、参加企業様が多いため、当初の予定を30分延長し、15:00~16:30までの開催となりました。

 

セミナーは次のように進められました。

【前半】上田千曲高校様からの情報提供(約1時間)

・学校紹介・令和4年度の進路・就職状況(学科別)・インターンシップ状況等のご説明

【後半】情報交換・意見交換・質疑応答(約30分)

 

 

 

 

前半 上田千曲高校様からの情報提供

葉勢森先生より、千曲高校についての特色キャリア教育(インターンシップについて)各科の進路状況等を資料をもとにご説明いただきました。

 

 

千曲高校の特色

千曲高校は全日制7科(建築・機械・電子機械・電気・商業・食物栄養・生活福祉)、定時制1科からなる総合専門高校。令和4年度は全校約740名。男女比6:4、生徒の8割以上はこの上小地域の出身です。

少子化の影響でしょうか、来年度は全日制が1科減となるとのことです。卒業生で見ますと来年度は約40名弱の生徒が減るそうです。

 

キャリア教育

コロナ前はインターンシップを年1回、2年生の7月下旬(夏休み中)に行っていたそうです。ですが去年からは年2回(7月、3月)へと変更。約60名の生徒が参加しました。更に、来年度からは経験のチャンスを増やす目的として1年生にも案内をするとのことです。

ですが、課題もあります。

①インターンシップガイダンスが5月

1年生にとっては入学してすぐ就職の話。進路に対しての動機づけが難しい。

②7月のインターンシップ

班活の大会時期と重なる、3年生の就活と重なるなど行事が集中していて参加が難しい。かつ長野県の夏休みは短い。

③移動手段

自宅からインターンシップ先への移動手段の確保が難しい。

④コロナ感染対策

 

早い時期から就職について考え、今後課題もクリアできると千曲高生の更なる強みとなりそうです。

 

各科の進路状況

学科により進路状況は違うそうですが、特に就職する学生が多い学科は建築、機械、電気。ですが、コロナが流行してからは就職が減り進学する学生が増えたそうです。不安定な世の中に不安を感じ、また求人数も減り、ひとまずは進学をする学生が進学に進んだとのこと。

ですが、今年になりまた就職する割合が戻りつつあるそうです。

要因は…

・求人数の増加

・給与のベースアップ

・進路行事の復活

それ以外にも、インターンシップの成果が現れ、また企業側からの詳しい説明や動画によって実際の現場をみられるといった対応も考えられます。

 

 

最後に『就職希望者が求めていること』をお話いただきました。

◎ 求人票から読み取れない内容を知りたい!!

・学生はスマホを使って検索します。SNS、YouTubeを活用していただけると伝わりやすいです。

・新聞で掲載されるような、同世代の社員の記事やスケージュールなどはイメージしやすいですね。

・ライフプラン:どういう資格を取って昇給、昇進したよ!というような情報をいただけると目標となります。

 

◎ マッチングの場があるといいですね。

・インターン

・応募前見学

職場の環境を感じるうえでもマッチングの場があればいいです。互いに話ができれば理解できるのではと思っています。

 

 

 

後半 質疑応答

1時間の学校側の説明後、後半30分で質疑応答の時間を設けました。

各企業様からは多くの質問が寄せられました。

 

Q.学生さんはYouTube等のSNSをみていると説明でありましたが、YouTubeで求人情報や企業情報を入手しているという認識でよろしかったでしょうか?

会社ホームページから企業情報を入手するというのはもちろんですが、YouTubeからは、会社にどんな機械があるか、稼働しているかというところも確認することができます。そういったところから情報収集をしています。

 

納得です。これからは動画の活用、SNSの活用が必須かもしれません。

 

Q.最近の生徒が企業を選ぶ時に、特にここを見てるというところがあれば教えてください。

休日数。休日が少ない業種もありますが、そこをどう理解してもらうか。交代制の仕事も避けられてきましたが、ここ数年の傾向は深夜も大丈夫という子はいます。夜勤は夜食を無料!というようなアピールがある企業もあります。

生徒にいかに上手にアピールするかでしょうか。

求人票では読み取れない内容をうまく伝えていただければと思います。

 

 

時間の許す限り、一つ一つの質問に丁寧にお答えいただき終了の16:30を迎えました。

 

 

 

終了後、ご参加いただきましたみなさまより沢山の声をお寄せいただきました。

・生徒さんやその保護者様と直接関わる進路指導の先生のお話しを聞けたのは大変貴重でした。

・千曲高校生及び保護者の就職に求める「具体的な内容」をお聞きすることができ、大変参考になりました。

・高校生の希望や保護者の考えをお聞きすることができたので、求人活動のポイントにしていきます。  など。

生徒だけでなく保護者の考えも知れたという点は、感想の多さからも企業様にとって有益な情報だったのではないでしょうか。また、

・科毎の特性や進路状況を分析したお話を伺うのは初めてで、今回の機会でこそ伺えた内容でした。

・想定していたよりも詳細、具体的かつ現実に即した情報をいただくことができ、大変参考になりました。

・佐久・小諸地域出身の学生が全体の4%ということなので採用は現実的には難しいことがはっきりとした事も良かったです。  など。

葉勢森先生のご説明とご用意いただきました資料により、数値でも状況を捉えられより理解できたことが伺えました。

 

 

 

今回の『上田千曲高校からの就職情報提供セミナー』は多くの方にお申込、ご参加いただきました。申込の多さは今後の千曲高校の期待の現れと感じます。また先生からのご説明により、企業側へ求めることも知ることができました。

企業×生徒のつながり、分かりやすい情報によって実際とのギャップを埋めることができます。就職後のイメージがしやすいと学生も安心して働くことができますし、現在就職するか進学するか悩んでいる生徒の後押しにもなりそうですね。

 

ご協力いただきました千曲高校 葉勢森先生、ご参加いただきましたみなさま、誠にありがとうございました。

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