report
【第3回:公開勉強会】 農商工連携によるニューアグリビジネス・チャレンジ塾 9/15開催
2026.09.16 掲載■日 時 2026年(令和8年)9月15日(火)13:30~15:00
■開 催 上田市役所南庁舎5階503会議室、オンライン
■参加者 28名
■内 容 1)講演「ふるさと納税からのファン作り、地域の魅力を活かすには~「ふるさと納税って、ECなの??!!」~」
株式会社アースコーポレーション 地域創生部 新規創生ユニット 部長 川口 耕平 氏
地域創生部 地域支援ユニット マネージャー 酒井 貴正 氏
「学び」を「実践」へ。地域を変える一歩を。
単なる知識の習得にとどまらず、各自の事業プランを具体化し、東信州エリアの中山間地域から目に見えるビジネスを創出することを目的とした取り組みです。
ニューアグリを取り巻くキーワードを軸に、地域のトップランナーを講師に迎えて開催する公開勉強会(全5回)の第3回目が行われました。
今回はふるさと納税の中間事業者である株式会社アースコーポレーションの川口、酒井両氏にふるさと納税の意義と3者協業の現場について、実例を交えながらご講演いただきました。
【要点】
大きく三つのテーマでご講演いただいた。
1.ふるさと納税の意義と評価軸
・ふるさと納税の返礼品は、当初はシステムの入口にすぎなかったが、現在ではメイン=返礼品目的のシステムになっている。
・寄附額は大事だが、それだけを求めると、原価割れによる事業者負担の増、地域との関係性の希薄な商品が返礼品となってしまうなどの問題が発生する。
・地場産品基準は年々厳格化されており、産地の偽装や表示の不備といった失敗は、商品の信用ではなく自治体の名前に対する信用の失墜につながる。
⇒自治体の名前が商品の品質を保証している。
・自治体は3年程度で担当者が変更となることがほとんど。ふるさと納税のコンセプトの引継ぎが大事。
・ふるさと納税の成果を寄附額だけでなく、来訪者数やリピート率で判断することが大事。
2.自治体、事業者、中間事業者の3者協業
・とある自治体(九州、人口3,000人程度)では、ふるさと納税の返礼品として、元々の地場産品ではなく新たな商品(ミックスナッツ)を開発することでふるさと納税が16倍になった。
・また、寄附額が多くなったことよりも、地域に商品・仕事が生まれたことが重要。
・企画(中間事業者)だけではうまくいかなかったが、自治体による場所の提供・住民へのアプローチ、事業者・住民による製造によりうまくいった。
・自治体・事業者・中間事業者にはそれぞれ課題が存在しており、認識を一致させて運用する必要がある。
3.関係人口を増やす返礼品開発
・ふるさと納税を売上(寄附)額のみで判断せず、来訪・再購入・関与(紹介、移住)を判断基準とする。
・体験型返礼品だと来訪・再購入・関与に直接つながる。
・松本市の農業団体が企画した体験プログラムがある。ただ収穫するだけでなく、選別・出荷・機械ロボット作業など日々の作業を体験してもらい、農家とランチミーティングで本音トークをするというもの。
・このプログラムでは定員を10人とし、少人数で実施する。観光・集客イベントであれば大人数のほうが寄附額につながるが、農家を密に体験できる人数で設定。
⇒本来のふるさと納税のあり方(地域の応援、関係人口の創出)である。
・課題と解決方法は以下のとおり。
農家に事務ノウハウがない ⇒ 運営を観光コンベンション協会に依頼
収穫期は人手が足りない ⇒ 開催日を限定
季節、天候、作柄が読めない ⇒ 募集時点で明示
関係者が増えて進まない ⇒ 担当・業務分担の明確化
・上田市では歴史ファンと農家体験を組み合わせた体験イベントが考えられるのではないか。
・ただ体験してもらうだけでなく、イベントが終わるときに次の季節のイベントを案内できるとリピートにつながる。
(東信州次世代産業振興協議会事務局 花見 記)
次回、第4回は下記日程の開催です。
【公開勉強会】2026年(令和8年)11月17日(火) 13:30~15:00
■開 催 たてしな自由農園原村店
■講 師 たてしな自由農園 有限会社ヤマモト 代表取締役 山本 敦史 氏
■テーマ 直売所をHUBとした地域ぐるみの戦略